第二十七席
『ローテーションの美食家』
まくら
「うちの猫はグルメでねえ、このメーカーのこの味しか食べないんだよ」――これは一見微笑ましいようでいて、実はそのフードが廃盤になったり、将来病気で療法食に切り替える時に一切食べなくなるリスクがあるそうでございます。「ねこサポLIFE」によりますと、普段から「2~3種類の総合栄養食をローテーションする」のが最も賢い偏食対策。そしてダラダラ出しっぱなしにせず「出して30分食べなければ一度下げる」メリハリが大事だそうでございます。
本編
麗子「ねえ田中さん、うちの猫のレオったら偏食がひどくて、ご飯を出してもプイッと横を向くんですの。だから私、レオが食べるまで目の前で5種類も6種類もおやつを次々に開けて並べてるんですけど、ますます主食を食べなくなってしまって……」
田中さん「麗子さん、それは一番やってはいけないことでございますよ! ご飯を食べないからといって目の前で次々とおやつを開けて出すと、猫は賢いですから『なるほど、最初の主食を我慢して待っていれば、もっと美味しいおやつが出てくるんだな!』と学習してしまうんでございます」
麗子「まあ! レオったら私をすっかり手玉に取っていたのね! じゃあどうすればいいの?」
田中さん「まずはダラダラと一日中置き餌をせず、『出して30分食べなければ一度お皿を下げる』というメリハリをつけます。これでお腹が空くリズムが整います。そして、1種類のフードだけしか食べられない状態を防ぐために、『チキン系カリカリ』『魚系カリカリ』『総合栄養食ウェット』など2~3種類のお気に入りを見つけておき、朝晩や1~2週間ごとにローテーションして飽きを防ぐんでございます」
麗子「30分で下げるメリハリと、3種類のローテーションね! でも、どうしても食べムラが出た時はどうするの?」
田中さん「そういう時はおやつに変えるのではなく、主食をレンジで5秒温めるか、40度のお湯を大さじ1杯かけて香りを立たせ、フリーズドライのささみや無塩かつお節を少し指で砕いてふりかけてあげるんでございますよ」
麗子「素晴らしいわ! さっそく今日から『30分食べなかったら下げるルール』と『3種類ローテーション』を徹底しますわ!」
(翌日)
田中さん「麗子さん、レオちゃんの食べムラは直りましたかな?」
麗子「ええ、30分で下げるようにしたら、出した瞬間に残さず食べるようになりましたわ! あんまり効果があったから、昨夜遅く帰ってきた主人にもそのルールを適用したんですの」
田中さん「えっ、ご主人にも?」
🎐 オチを見る
麗子「ええ、夕食を出して主人がテレビを見ながらダラダラ飲んでたから、きっちり30分でお皿を全部下げてやりましたら、今朝は主人が食卓の前で正座して『カリカリでも何でも残さず食べます!』って泣いてましたわ!」
(おあとがよろしいようで)
※ サイトの記事をもとにした創作落語です。登場人物・出来事はすべて架空のもので、猫の困りごとへの正確な対処法は、各演目のもとになった記事をご覧ください。