第十四席
『ハイテクお食事処』
まくら
多頭飼いで一番多いお悩みが「ご飯の横取り」でございます。1匹は掃除機のように30秒で完食する早食いタイプ、もう1匹は少しずつ食べては遊びに行くダラダラ食べタイプ。お皿を並べて置くと、早食いの子が自分の分を平らげたあと、横の子の分まで食べてしまい、片方は肥満、片方は栄養不足になってしまう。まして片方がシニアの腎臓ケア食などの療法食だと一大事でございます。「ねこサポLIFE」では、別室に分ける、高低差を使う、そして最終兵器として「マイクロチップ認識型の自動フタ付き食器」を勧めております。
本編
田中さん「おいおい健ちゃん、猫にご飯をあげながら『こらっ、横取りするな!』って大声で怒鳴ってるようだが、食事中に怒鳴ると両方の猫が緊張して落ち着いて食べられなくなるし、早食いと嘔吐の原因になるよ」
健太「だって田中さん、お皿を10センチ離して2つ並べてるのに、食いしん坊のトラが自分のを10秒で食っちまって、おっとりしたミケの皿に顔を突っ込むんですよ!」
田中さん「お皿を10センチしか離さずに並べるのが間違いのもとだよ。ものの本によるとね、一番お金がかからない解決策は、食事の時間だけ『別室にしてドアを閉める』か、『高低差』を使う方法だ。運動神経のいい若い猫のご飯はキャットタワーや棚の上に置き、関節が硬いシニア猫のご飯は床の食器台に置く(逆ならケージを使う)。これで視線も場所も分けられるだろう?」
健太「なるほど! でもうちのミケはね、留守番中も一日中ちょこちょこダラダラ食べるタイプなんですよ。あっしが出かけてる間にトラに食われちまいます!」
田中さん「そういう子にはね、文明の利器があるんだよ! 登録した猫のマイクロチップや首輪のタグが近づいた時だけ、ウィーンとフタが開く『自動認識フィーダー』っていう食器があるんだ。これならミケちゃんが顔を近づけた時だけフタが開いて、トラが近づいてもピクリとも開かない!」
健太「へえーっ! 猫の世界にも顔パスならぬ『首輪パス』のハイテクお食事処があるんですかい! さっそくミケ専用に1台買ってみます!」
(数日後)
田中さん「どうだい健ちゃん、自動認識フィーダーでトラの横取りは防げたかい?」
健太「ええ、トラのやつ、いくら頭を下げてもフタが開かないから諦めましたよ! それに感動したうちのカミさんがね、もう1台買ってきて、その中に俺の晩酌の枝豆と焼き鳥を入れちまったんです」
田中さん「おや、じゃあお前さんが首輪タグをつけて近づけばフタが開くのかい?」
🎐 オチを見る
健太「それがね、風呂掃除と皿洗いが終わった後じゃないと、カミさんが俺に首輪タグを渡してくれないんですよ!」
(おあとがよろしいようで)
※ サイトの記事をもとにした創作落語です。登場人物・出来事はすべて架空のもので、猫の困りごとへの正確な対処法は、各演目のもとになった記事をご覧ください。