第二十四席
『無音ドライブ大作戦』
まくら
動物病院へ行くため、猫をキャリーバッグに入れて車に乗せると、「アオーン! ニャー!」と鳴き叫び、よだれを垂らして車酔いしてしまう猫が少なくありません。「ねこサポLIFE」によりますと、車内に強い香りの芳香剤(消臭剤)を置いたり、大音量で音楽をかけながら運転するのは、嗅覚と聴覚が鋭い猫の車酔いを一気に悪化させる絶対NG行為。キャリーを大判の布で覆って外の景色が見えないようにし、座席の足元などに水平に固定して静かに走るのがコツだそうでございます。
本編
蓮「父さん、今日はうちの猫のレオをワクチンに連れて行く日だけど、僕の愛車でドライブがてら連れて行くよ! 車の中にはトロピカルココナッツの芳香剤を3個置いて、ロック音楽をガンガンにかけて、レオが外の景色を楽しめるようにキャリーバッグを助手席の窓際に置いてあげよう!」
父「バカもん! お前はレオを車酔いさせる気かい! 猫の本ぐらい読みなさい! 車の中に強い香りの芳香剤を置いたり、大音量で音楽をかけたり、流れる外の景色を見せるのは、猫の車酔いとパニックを悪化させる『絶対NGの三冠王』だよ!」
蓮「えっ!? 人間は景色を見ると酔わないのに、猫は見せちゃダメなんですか!?」
父「猫にとって猛スピードで流れる外の景色は恐怖そのものなんだ! いいかい、まずは通院の3~4時間前から食事を控えておく(水は直前まで飲ませてOK)。そして猫を洗濯ネットに入れてハードキャリーに入れ、上から自分の匂いがついたバスタオルや大判の布を被せて『外の景色が全く見えない暗い安心空間』にするんだ!」
蓮「なるほど! 目隠しをして暗くするんですね!」
父「さらに、車の芳香剤は全部外して換気し、音楽も消して無音にする。キャリーは斜めにならないよう、後部座席の足元などに水平にしっかり固定して、急ブレーキや急カーブを避けて静かに運転するんだよ。もし毎回激しく吐いたり失禁しちゃう子の場合は、事前に人間だけで病院へ行って『猫用の酔い止め薬や抗不安薬』を処方してもらって、出発前に自宅で飲ませておく方法もあるんだ」
蓮「わかりました! 芳香剤を外し、音楽を消し、キャリーにタオルを被せて水平固定! よし、完全無音の安全運転で行ってきます!」
(1時間後、病院から帰宅)
父「おお、帰ってきたな! どうだい、レオは車の中で鳴いたり吐いたりしなかったかい?」
🎐 オチを見る
蓮「ええ、レオは暗いキャリーの中で一度も鳴かずにスヤスヤ眠ってました! ……ただ、車の中があんまり静かで揺れも心地よかったもんだから、信号待ちの間に助手席に乗ってた佐藤さんの方が、よだれを垂らして熟睡しちまいました!」
(おあとがよろしいようで)
※ サイトの記事をもとにした創作落語です。登場人物・出来事はすべて架空のもので、猫の困りごとへの正確な対処法は、各演目のもとになった記事をご覧ください。